後遺障害6級は、交通事故のケガが治療を続けても回復しきらず、生活や仕事に大きな支障が残った場合に認定される等級です。保険会社の提示が妥当かを見極めるためにも、まずは基準を知っておきましょう。
後遺障害6級は「1号〜8号」に分かれ、視力・咀嚼や言葉・聴力・背骨(脊柱)・関節・手指の欠損などが対象になります。ポイントは、検査結果や画像で客観的に説明できるか、そして日常生活への影響がどの程度かです。
事故で両眼の視力が矯正しても0.1以下になった状態です。読み書きや移動がつらくなり、家事・仕事の効率が大きく落ちることもあります。視力検査の記録や治療経過が重要になります。
強い衝撃で顎や口腔に損傷が残り、噛むのが難しい、発音がはっきりしないなどの状態です。食事の制限や会話の困難さは生活への影響が大きいため、歯科・口腔外科の所見や検査内容がカギになります。
両耳の聴力が低下し、耳元で大声でないと聞き取りが難しいレベルを想定します。仕事中の聞き返しが増えたり、危険察知が遅れたりすることも。聴力検査(オージオグラム等)の結果が中心資料です。
一方の耳はほぼ聞こえず、もう片方も一定距離では普通の声が聞き取れない程度を想定します。電話応対や会議、車の走行音など日常場面で支障が出やすいので、検査結果と生活上の困りごとの記録が役立ちます。
頚椎・胸椎・腰椎などの骨折や損傷の結果、背骨が著しく曲がる、首〜腰が動かしづらいなどの状態です。レントゲンやCT/MRIなどの画像所見が重要で、痛みや可動域制限がどの程度かも整理します。
肩・肘・手首のうち2関節が実用的に動かせず、日常動作に強い制限が出る状態です。例として、肩がほとんど上がらず着替えが困難、肘が曲がらず食事動作がつらい、などが挙げられます。可動域測定がポイントです。
股・膝・足首のうち2関節が実用的に動かせず、歩行や立ち座りが大きく制限される状態です。通勤や家事の負担が増えやすく、転倒リスクも上がります。可動域測定、画像所見、リハビリ記録をそろえます。
片手で5本の指、または親指を含む4本の指を失った状態です。つまむ・握る・支える動きが難しくなり、家事や仕事の作業に大きく影響します。欠損の範囲や残存機能(握力等)の評価が重要です。
なお、後遺障害等級には、咀嚼と言語の機能、歯の欠損(歯牙障害)、外見の傷あと(醜状障害)なども定められています。歯が欠けた・抜けたといった不安がある方は、次の記事も参考になります。
後遺障害慰謝料は「どの基準で計算するか」で差が出ます。目安として、後遺障害6級は自賠責基準の慰謝料が512万円とされ、別途逸失利益などが加算されます。一方で弁護士(裁判)基準では、後遺障害慰謝料が1,180万円と説明されることがあります。提示が事務的で納得できないときほど、基準の違いを知ることが大切です。
後遺障害のために働ける範囲が狭まり、将来の収入が減る分を補うお金です。収入資料(給与明細・源泉徴収票など)や年齢、等級に応じた労働能力喪失率をもとに計算され、金額が大きくなりやすい項目です。
治療費に加え、通院交通費、診断書などの文書料、装具代(サポーター等)、必要性が認められるリハビリ費などが対象になり得ます。「何のために、いくらかかったか」が分かる領収書・明細の保管が基本です。
事故で仕事を休んだ、勤務を減らした、家事ができなくなったことで生じた損失を補うものです。会社員は休業損害証明書、自営業は帳簿や確定申告書などが重要です。早退・遅刻が増えた場合も記録しておきましょう。
後遺症で介助が必要な場合、将来分も含めて介護費を請求できることがあります。家族の付き添いでも、介護の必要性や頻度が説明できれば対象になり得ます。医師の意見や介護記録が判断材料になります。
今後も通院や投薬が続く場合の将来治療費、手すり設置や段差解消などの自宅改修費、介護用品などの雑費も、必要性が認められれば請求対象になり得ます。漏れやすいので、生活上の支障を具体例で整理すると安心です。
大まかな流れは、①治療を続け、主治医に症状固定(これ以上よくならない状態)かどうかを確認、②後遺障害診断書(様式第2号など)を依頼、③検査結果や画像所見、日常生活への影響をそろえて申請、です。6級では、可動域制限(例:肩が20°以下など)、関節の状態、脊柱の画像所見、聴力・視力検査など、数値で説明できる資料が特に重要になりやすいです。必要に応じて神経学的検査や医師の意見書を添付し、申請の筋道を整えます。
仕事中・通勤中の事故なら、労災保険から「障害(補償)年金」が支給される可能性があります。6級の年金額は原則、給付基礎日額×156日分(年額)です。たとえば給付基礎日額が1万円なら年156万円が目安。支給は原則、偶数月に2か月分まとめて振り込まれます。注意点:私生活の事故は対象外/労災認定(業務・通勤との関係)が前提/自動車保険の賠償と「同じ性質の補償」は調整されることがあります。
労災で6級に当たると、上の年金とは別に障害特別支給金(192万円)が一時金で支給されます。条件:労災として認定され、障害等級が確定していること。注意点:示談の話と並行して手続きが進むこともあるため、「労災の申請も必要か」を早めに確認すると漏れを防げます。
賞与(ボーナス)などを反映する「算定基礎日額」をもとに、算定基礎日額×156日分の障害特別年金が上乗せされます。注意点:算定基礎日額には上限があり、賞与の有無や額により増え方が変わります。会社の賃金資料が必要です。
昔の国民年金制度の事情で「障害年金を受け取れない方」を救済する制度です。対象は主に平成3年3月以前の学生や昭和61年3月以前の被用者の配偶者などで、当時任意加入していなかった期間に初診日がある等の要件があります。支給額は令和7年度で月額56,850円(1級相当)/45,480円(2級相当)が目安。注意点:後遺障害6級だから対象、という制度ではないため、要件確認が必須です。
視力・聴力・手足の機能など、状態によっては身体障害者手帳の対象になることがあります。手帳があると、交通機関の割引や税の控除・減免、医療費助成などにつながる場合があります(内容は自治体差があります)。注意点:「事故の等級(後遺障害6級)」と「手帳の等級」は別物です。申請には医師の診断書・意見書が必要で、認定まで時間がかかることもあります。
上記のとおり、特別障害給付金は「一定の条件に当てはまる方」が対象の制度です。事故の後遺症が重くても、加入状況や初診日の条件で対象外になることがあります。該当の可能性が少しでもあれば、年金事務所で要件を確認しましょう。
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保険会社との交渉は慣れていない人にとっては精神的な負担が大きく「言いくるめられた」「納得できないままサインしてしまった」というケースも珍しくありません。弁護士なら、そうした交渉もすべて代わりに行ってくれるので、あなたは治療や日常生活に集中することができます。
「弁護士に相談すると高そう…」と思われるかもしれませんが、ご自身やご家族の保険に「弁護士費用特約」がついていれば、ほとんどの場合、費用の心配なく依頼することが可能です。
「こんなこと相談していいのかな?」と思う前に、まずは気軽に相談してみてください。事故のあと、納得のいく形で前に進むために、弁護士はきっと大きな力になってくれます。
交通事故専門の弁護士津田岳宏
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(2025年7月時点)
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