後遺障害5級は、事故のケガが治りきらず重い後遺症が残った場合に認定される等級です。提示額にモヤモヤするときは、基準を知るだけでも判断がしやすくなります。
後遺障害5級は、症状により「1号〜8号」に分かれています。ポイントは、検査や画像などで客観的に状態が説明できるか、そして仕事や生活への影響がどれほど大きいかです。
交通事故で片目が失明し、もう片方の目も矯正しても視力が0.1以下になった状態です。日常生活で距離感が取りづらく、家事や運転などにも大きな制限が出やすくなります。
頭を強く打った事故などで、集中力・判断力の低下やまひが残り、軽い作業しかできない状態が想定されます。「言われたことが理解できない」「作業が続かない」など、生活面の困りごとも評価対象になります。
事故で心臓・肺・肝臓などの機能に大きな障害が残り、強い疲れや息切れで通常の仕事が難しいケースです。数値検査や診断内容が重視され、通院状況や日常の支障も合わせて見られます。
事故で片腕を手関節以上で失った状態です。利き手側だと食事・着替え・育児などが大きく変わることもあり、義手の適合やリハビリ、生活環境の調整が長期で必要になりやすいです。
片足を足関節以上で失った状態が想定されます。歩行は義足や杖で補える場合もありますが、段差や長距離移動、立ち仕事などは負担が大きく、仕事内容の変更を迫られることもあります。
腕がまったく動かない、または関節が固まって実用的に使えない状態などが対象です。「持つ・支える・ひねる」ができず、家事や仕事の動作が大きく制限されるため、可動域や筋力の検査結果が重要になります。
足の関節が固まる、まひで踏ん張れないなど、実用的に使えない状態が想定されます。歩行の安定性が落ち転倒リスクも高くなるため、通勤や育児・買い物といった日常動作への影響も整理しておくと役立ちます。
事故で両足の足指を全部失った状態です。足指は小さく見えても、体重移動やバランス維持に関わります。歩行のふらつきや靴選びの制限、痛み(神経症状)が残る場合もあり、生活上の支障が出やすい後遺症です。
なお、後遺障害等級には、噛む・話す機能の障害(咀嚼・言語)、歯の欠損(歯牙障害)、外見の傷あと(醜状障害)なども定められています。歯の欠損が気になる方は、次の記事もあわせてご覧ください。
後遺障害慰謝料は算定基準で差が出ます。目安として、自賠責基準は618万円、弁護士基準は1,400万円前後とされることがあります。任意保険の提示はその中間になりやすく、「決まっている」と言われても見直し余地が残る場合があります。
後遺障害で働ける範囲が狭まったことで、将来の収入が減る分を補うお金です。等級に応じた労働能力喪失率や、年齢(就労可能年数)、職業・収入資料をもとに計算されます。
治療費のほか、通院交通費、診断書料、装具代(コルセット等)、必要性が認められるリハビリ費などが対象になり得ます。「家事や仕事に影響がある」場合は、通院頻度や内容も整理しておきましょう。
ケガで仕事を休んだ・早退が増えたなど、事故が原因で収入が減った分の補填です。会社員は休業損害証明書、自営業は帳簿や確定申告書など、立証資料がポイントになります。
後遺症により介助が必要な場合、将来分も含めて介護費を請求できることがあります。家族介護か職業付添いかで考え方が変わり、介護の必要性を示す医師意見や記録が重要です。
手すり設置や段差解消などの自宅改装費、今後も続く通院や投薬の将来治療費、介護用品などの雑費(おむつ等)も、必要性が認められれば請求対象になり得ます。
流れは大きく3段階です。①治療を続け、医師から「症状固定」(これ以上よくならない状態)の判断を受ける、②後遺障害診断書を作成してもらい、検査結果・画像・通院記録などをそろえる、③自賠責保険へ「被害者請求」(自分で申請)として提出します。書類の書き方や検査の選び方で評価が変わることもあるため、不安があれば弁護士に相談して準備を進める方法もあります。
仕事中・通勤中の事故なら、労災保険から「障害(補償)年金」が出る可能性があります。5級の年金額は原則、給付基礎日額×184日分(年額)です。たとえば給付基礎日額が1万円なら年184万円が目安。支給は原則、偶数月に2か月分まとめて振り込まれます。注意点:私生活の事故は対象外/事故状況の証明や手続きが必要/自動車保険の賠償と「同じ性質の補償」は調整されることがあります。
労災で5級に当たると、上の年金とは別に障害特別支給金(225万円)が一時金で支給される仕組みです。条件:労災として認定され、障害等級が確定していること。注意点:申請しないと進まないケースもあるため、会社任せにせず労基署や社労士・弁護士に確認すると安心です。
労災では、賞与(ボーナス)などを反映する「算定基礎日額」をもとに、算定基礎日額×184日分の障害特別年金が上乗せされます。注意点:算定基礎日額は「特別給与(賞与等)」の範囲や上限があり、誰でも高額になるわけではありません。会社の支給実績資料が必要になります。
これは交通事故向けというより、昔の国民年金制度の事情で「障害年金を受け取れない方」を救済する制度です。対象は主に平成3年3月以前の学生や昭和61年3月以前の被用者の配偶者などで、当時任意加入していなかった期間に初診日がある等の要件があります。支給額は令和7年度で月額56,850円(1級相当)/45,480円(2級相当)が目安。注意点:後遺障害5級だから対象、という制度ではありません(要件確認が必須)。
重い後遺障害で常時または随時の介護が必要な場合、NASVA(自動車事故対策機構)の介護料支給などが検討できます。支給額の目安は月額42,700円~226,330円(状態区分により幅があります)。注意点:対象は脳・脊髄・胸腹部臓器の損傷など一定の要件があり、診断書等を添えて申請が必要です。5級でも「介護が必要」と医学的に説明できる場合は、早めに相談するとスムーズです。
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「こんなこと相談していいのかな?」と思う前に、まずは気軽に相談してみてください。事故のあと、納得のいく形で前に進むために、弁護士はきっと大きな力になってくれます。
交通事故専門の弁護士津田岳宏
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